※鑑賞後に先日のエントリーに加筆訂正し引越してきました。
(C)2005 FILM UNLIMITED PRODUCTION CO,.LTD. 「早熟 2YOUNG」 2005/香港/107分//配給:ファイヤークラッカー
第25回香港電影金像奨 助演女優賞受賞(テレサ・モウ)
監督:爾冬陞(イー・トンシン)
キャスト:
家富:房祖名(ジェイシー・チェン)
余男:薛凱(フィオナ・シッ)、
家富の両親(下町家族):曾志偉(エリック・ツァン)、毛舜筠(テレサ・モウ)、
余男の両親(セレブ家族):黄秋生(アンソニー・ウォン)、余安安(キャンディス・ユー)、
余男の家の執事:許紹雄(ホイ・シウホン)
monicalが
「早熟」の字幕翻訳をやらせていただいてからずいぶんと日にちが経っているので、今回は一観客として存分に楽しむことができました(笑)。え、こんなにボロ泣きする映画だったんだー(爆)。ちなみにmonicalはかなり涙腺が弱いほうですので念のため。
会場はさすが香港映画のファンが多いだけあって、微妙なキャストにも反応が出ていましたね。
まず最初の女子高と男子校の合同クリスマスパーティのシーン。
男子校の校長が林雪(ラム・シュ)で女子高の校長が…気づきました?
『ワンナイト・イン・モンコック』で携帯ガチャガチャ持っていたラムシュのガーガー北京語をがなりたてていた嫁さんじゃなかったでしょうか(monicalの勘違いかなぁ)。
カリスマ?弁護士の
黄秋生(アンソニー・ウォン)がミニバスの運転手・
曾志偉(エリック・ツァン)と喧嘩(傷害事件)した時の警察署、2人に「まぁまぁ、いいから仲直りの握手して」と言っていた
警察官はフィルメックスで上映された
『アイ・イン・ザ・スカイ』の五月人形みたいに眉毛の最後が上に跳ね上がっていた
強盗団一味の人間。家富(ガーフー)がバイトする燃料屋のオヤジさんはプロデューサーの
方平(ヘンリー・フォン)さんです。監督作品にはいつもなんらかの役で登場します。
最後の裁判のシーンにいきなり
検事役で錢嘉樂(チン・カーロ)が登場し
裁判長はなんと爾冬陞(イー・トンシン)監督のお兄さん、
姜大衛(デビッド・チャン)。
そして余男(ユーラン)の母を演じた
余安安(キャンディス・ユー)は爾冬陞監督の初恋の女性です(パンフレットには結婚したように書いてありますが、十代のころに知り合って7年間付き合っていただけ。余安安はあっさり周潤發(チョウ・ユンファ)と結婚しました。すぐ別れたけど:笑)。キャンディスが最近スクリーンに復帰したのは3年前に離婚したからだと思います(殆ど芸能マスコミのノリですみません)。
なんと言っても、この作品では
若い2人をサポートする4人の親の“親だから犯す過ち”や“過剰反応”がすばらしいですね。初めてこの作品を香港で見た時、絶対4人とも金像奬にノミネートされると思ったくらいです。実際には
毛舜筠(テレサ・モウ)が
助演女優賞にノミネートされ最優秀賞に輝いただけでした。他の3人はノミネートの選からも漏れて、ちょっと納得いかなかったことを思い出しました。(この年の助演男優賞は『頭文字D』の秋生ちゃん)。
つまりやはり人間観察に優れたイー・トンシンの脚本は繊細で緻密で言葉のひとつひとつが丁寧だということだと思います。きっと俳優たちも消化不良を起こさずに入り込めるんだろうなぁと想像します。
ただし、最後の裁判のシーン、あと10分長くして秋生ちゃんの長台詞が欲しかったのと、裁判が決着したあとの親たちの言葉が聞いてみたかった、というのが本音。
監督の同じ系統の作品(人々のリアルな暮らしぶりと、どこにでもある小さな諍いや確執を描く)は
『つきせぬ想い』に始まって
『ワン・ナイト・イン・モンコック』や
『忘れえぬ想い』があるわけですが、
“香港セレブ”の暮らしぶりが登場したのは初めてだと思います。
さて、
房祖名(ジェイシー・チェン)にとってはこの作品はデビュー2作目。相手役の
薛凱(フィオナ・シッ)は
『雨音に君を想う』が日本で先に公開されましたがこの作品がスクリーンデビュー作です(コマーシャルモデルとして2001年デビュー、2004年歌手デビュー)。あの童顔であの声(笑)ですから若く見えますが、実は
24歳で16歳を演じていたんです

(ジェイシーは撮影当時23歳)全然2人とも違和感ありませんでしたー。おかしいと思ったんですよ、
キスシーンがあの・その…全然ぎこちなくありませんでした(笑)。
しばらくしたら細部は忘れてしまうかもしれない小品ですが、心に染みる佳作であることは確かだと思います。監督には是非この路線で、いつまでも香港の人々の真実を描き続けて欲しいなぁ。(「新宿事件」に期待:笑)
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わいさん
シネマ43さん
harryさん
大陸人の描き方
イケメンシエフの中で「ヒロです」って自己紹介してた人って日本人でしたっけ?あの人どこかで見たことあるんだけど、思い出せない。わかる人いますか?
くまっちさん
方中信、最後の最後まで自信なかったらしいです(爆)。でももともと演技力あるんだから、他の作品でコメディアンぶりを見て見たいと思いました。
努力賞~
個人的には、方中信のコメディ挑戦に努力賞をあげたいです~。それから、嘉樂仔のチンピラ役、相変わらずでした(笑)