「男兒本色」と張震嶽(チャン・チェンユエ)
忘れたころの東京国際映画祭レポートです

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 提携企画の“香港映画祭”。よくよく考えれば、たった4本(うち「父子」は昨年の再映)で“映画(笑)。その規模であれだけのゲストって異様に豪華だった、ということです。  
 せっかくオープニングに謝霆鋒(ニコラス・ツェー)、余文樂(ショーン・ユー)、房祖名(ジェイシー・チェン)の主役3人が来たのに「男兒本色」の上映の時は舞台挨拶がなくて、ブーイングを予想していたのですが、レッドカーペットやオープニング・セレモニーがあまりに充実して楽しかったからか、ことのほか問題も噴出せず、実に平和で幸福な数日間でした。
 
 特に上映後のロビーで皆さん一様にキラキラ興奮していて(笑)とても好評で、本当に嬉しかったです。誰もが「そーよ、香港映画はこーでなくちゃ」「いやー、いいものを見せてもらいました」…そんな感じでした。 

img_20070613151216385_8_cover.jpg 最大の勝因は、あれだけ派手なアクションやドンパチをオーチャードホールの大スクリーンで日本語字幕で (手前味噌:笑)見られたこと2時間という長さをまるで感じさせない、息もつかさぬスピーディでスリリングな展開。ニコラスの婚約者とジェイシーのおばあちゃんとショーンの彼女(同僚)と、女性はが目立ちすぎず出てくるだけの、まさに“男の本領(男兒本色)映画”それを強力に後押ししたのは呉京(ウー・ジン)と安志杰(アンディ・オン)の熱演。香港男児と中国男児の広東語と北京語の対峙というのもとっても効果的でわかりやすかったし。今更ながら、本当に広東語と北京語って音から受ける印象が違うよなーと思いました。
 久々登場の感があった鄭浩南(マーク・チェン)や本当に警察学校出身の林嘉華(ドミニク・ラム/悪の根源の警察幹部)も渋かったし、 ニコラスの“おじき”役の廬惠光(ケネス・ロー)がいつもの助演よりずっと出番が多かったし(爆)、本当に男の映画でありました。あー、舞台挨拶に陳木勝(ベニー・チャン)監督も来ていたら、どんなに盛り上がったでしょう 

 おっとコーフンが甦ってしまいました(笑)。こう書きながら、実は上映までに翻訳しながら度々本編を見ていたもので「このあとは●分間、ずっとドンパチだった」と知っているmonical、あの耳をつんざくような大音量(本当に効果音がすごすぎて:苦笑)の中、時々睡魔に襲われたことを白状します

 さて最後に流れた主題歌いい意味とても泥臭くてこの作品の雰囲気にピッタリでした。なにしろ主演3人ともが歌手でもあるので、誰かのソロを主題歌にするというわけにもいかなかったのかも知れませんが、だとしたら怪我の光明。
 これを歌っていたのは台湾・原住民族のアーティスト、張震嶽(チャン・チェンユエ)。エンドロールで確認したらタイトルは“再見”でした。なにしろ彼、5年もアルバム出していないので、すっごく驚いちゃって

 9月上旬に香港現地で発売された《男兒本色 香港限定版DVD》 には金馬奬・オリジナル音楽賞にノミネートされているサントラがついていますが残念ながらこの曲は収録されていません。
 “男兒本色マニアの方は11/7に日本盤(訳詩つき)がロックレコードから発売になりました。是非そちらを。http://www.hmv.co.jp/product/detail/2601842

20071114100207.jpg チャン・チェンユエ 「OK」
 2520円
 2007/11/07発売
 ロックレコード(ジャパン)
 CD番号:RCCA-2191

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【2007/11/14 10:10】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
文化放送「アジアンプラス!」で香港映画際映像!
今、見つけてしまいました。
文化放送アジアンプラス!でただ今、香港映画際のレッドカーペットとオープニングセレモニーの模様が映像で配信されています

http://uniquetv.joqr.jp/asian/

あの時のコーフンが甦ります〜

ラジオ局が映像を配信する時代なんですねー。感慨深い。

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【2007/11/12 22:20】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「マッド探偵」 @シアターコクーン
20071103165516.jpg 【マッド探偵】 
 カラー/89min./35mm/中国語
 監督:ジョニー・トー/ワイ・カーファイ
 エグゼクティブ・プロデューサー:チャールズ・ヒョン
 アドミラストラティブ・プロデューサー:ティファニー・チェン
 プロデューサー:ジョニー・トー/ワイ・カーファイ
 脚本:ワイ・カーファイ/オー・キンイー
 編集:キャサリン・シー
 音楽:グザヴィエ・ジャモー
 出演:ラウ・チンワン/アンディ・オン/ラム・カートン/ケリー・リン

20071103170317.jpg 警察から盗まれた銃による連続殺人事件が勃発。捜査官のホーは人間の内面が透視できるブンに協力を依頼するが…。ジョニー・トーの最新作。ヴェネチア映画祭コンペ出品。(以上公式サイトより転載)


 あ〜〜、“好み”という意味では今回の映画祭のダントツNo.1でありましたなんと申しましょうか、理解と不可解の真ん中を漂っている自分に酔いしれていました(爆)。もともと非常に感覚的にしかモノを見ない性格なので(細部のツッコミを入れられないタイプ)、日に日に“脱帽です、ジョニーさん”的印象が残るばかりで詳細の記憶が(苦笑)。
 これも香港よりずっとずっと早く観られたわけですから御の字なんですけれど、あのおびただしい数のキャスト、「鐡三角」とごっちゃになっちゃって〜〜
 えっと・・・
 元は名刑事も今じゃ精神に異常をきたして奇行ばかりが目立つ劉青雲(ラウ・チンワン)でしょ、 その奥さん(この人もかなりアブナイ)が林煕蕾(ケリー・リン)でしょ、あ、そう言えば陳慧珊(フローラ・チャン)も出てきてもっとビックリしたっけ(マッド探偵の元妻だった?)…(この人はテレビのニュースキャスターから女優に転身してドラマでブレイク、離婚後に急に人気が落ちちゃった人です…
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 彼を英雄と尊敬する相棒の部下に安志杰(アンディ・オン)でしょ、アンディ・オンの鬼に最後いきなり谷祖琳(ジョー・クー)がワンシーン出てきてビックリしました… 
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 ラウチンが異様に執着する男が林家棟(ラム・カートン)で、彼には7人の鬼がついている…
林雪(ラム・シュ)張兆輝(チョン・シウファイ)劉錦玲(ラウ・カムリン/「アンディ・ラウのスター伝説」の相手役)と…あとは誰でしたか?
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 何華超(トニー・ホー)も出てたような気がするのは幻?いやそれは「鐡三角」?もしかして彭浩翔(パン・ホーチョン)の方???(笑)

 まぁ、観ながらどんどん登場する人たちが全部“鬼”なんだろうと想像がついたからいいようなものの、ジョニー・ワールドを理解していない人は、ベネチアの記者たちみたいに10分もしないうちに劇場を出たくなっちゃったかもしれません そういう特殊な作品でした。
でも大好き〜〜(しつこい)

 monicalが好きなのには複線があります。日本で紹介されていないのですが、ジョニーさん×ラウチンの95年の作品に《無味神探》というのがあります。これが大好きな作品だったもので。ここでお話を紹介すると長〜くなるので、YesAsiaの 商品ページをご覧ください。
 その作品では、確か犯人を追い込んだ時に頭を撃たれて味覚を失ってしまった刑事の“愛の物語”になっていたんです。“病んだ名刑事”というキャラがかぶっていたので、久々再びラウチンを起用したのは関係があるのか偶然なのか聞いてみたかったです〜。ってそんな質問したら会場ドン引きするのは当然ですから、ティーチインでは「同じシーンをいろんな俳優で撮りなおして、映画2〜3本ぶんの労力だったんじゃ?」「監督の中には何人の鬼がいますか」と最前列プレス席から質問しました。

 本当はティーチインの模様もここにアップするつもりでいましたが、頭がホトホト疲れました(笑)。また改めて(そればっかりで…汗)

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【2007/11/04 20:30】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(12) | page top↑
「鐡三角」 @オーチャードホール
20071103111551.jpg20071103111156.jpg©2007 Milkyway Image (HK) Ltd.  
【鐡三角 TRIANGLE】
 監督:ツイ・ハーク(徐克) リンゴ・ラム(林嶺東) ジョニー・トー
 出演:サイモン・ヤム(任達華) ルイス・クー(古天樂) ケリー・リン(林熙蕾)

 香港が世界に誇る三大巨匠監督が手を組んで、1本のストーリーを作り上げた、香港初の“エクスクィジット・コープス(つなぎ創作)”スタイルのクライム・ストーリー。香港公開は11月公開予定でアジア初プレミア。いつも金に困っている3人の飲み仲間が、ある嵐の夜に出会った不思議な老人から、政府のビルの下に古代の秘宝が眠っていると聞く。その話に一か八かの望みを託してビルに忍び込むと確かに秘宝が眠っていた。三人は秘宝を手にするが、それを狙っていたのは彼らだけではなかった。(以上公式サイトより転載)
 

なんてステキ、香港の人々より早く大きなスクリーンで観られることのシアワセ
 でも・・・ 私としたことが予習ゼロだったもので、最初の舞台挨拶で“オムニバスじゃない”と知った時の内心の慌てようと言ったら(笑)
 どこまでが徐克(ツイ・ハーク)でどこまでが林嶺東(リンゴ・ラム)でどこからが杜峰(ジョニー・トー)演出なのかわからなかったら、どうしましょ〜って。

 だからと言ってメモを取りたくても一瞬たりともスクリーンから目が離せないもので仕方なくメモは頭の中に(笑)。上映直後はアレコレ覚えていたことが、たった10日の間にモヤがかかってしまいました(汗)。

 たぶん…ですけれど冒頭のつかみ(金に困ってる3人の主人公が謎の男から名刺を渡されて)から政府ビルの地下にお宝が隠されていることを知るあたりまでがツイハークさん。
 それをいただこうと画策する中で任達華(サイモン・ヤム)のいっちゃった妻とかその不倫相手の刑事とかヤクザとかいきなり登場人物が増えた部分がリンゴさん。
 仲良し3人組(鐡三角)のはずが互いに猜疑心バリバリになり始めるあたりからジョニーさんかしら〜、というのがmonicalの印象ですがどうでしょ。それとも争奪戦にいろんな新・登場人物が出てくるあたりからジョニーさんってことも考えられますが、だとするとジョニーさん部分が長すぎます(笑)でもあの流れはジョニーさん部分の脚本を担当した游乃海(ヤウ・ナイホイ)さんっぽしなー… うー、頭にモヤが・・・(爆)

 怪演で唐突に登場したのが林雪(ラム・シュ)さん(笑)でした。香港映画ファンが集まる劇場では必ずリアクションの取れる貴重な俳優さんですね(爆)。そのあたりから「なんだなんだ、このハチャメチャ加減は」ってジョニーさんタッチ爆発。
 最初の2人の監督が引きずってきたものをぶち壊すパワーに拍手

 舞台挨拶でも「二人が全部通して見たのはカンヌ。後期製作にも関わらなかったから驚いたと思う」とジョニーさんが言っていたとおり、エンドロールにあったポストプロダクション(後期製作)のメンツはすべてジョニー・トー組の面々でした。
 字幕製作会社の人からも「結局、ジョニー・トー作品になっちゃってます」という印象を聞いていたので、映画が終わった時には、2人の監督には本当に申し訳ないんですが、頭に“ジョニー・トー・フィルム”って刷り込まれてしまったmonicalだったのでした。

 林煕蕾(ケリー・リン)がmonical的にはかなり良かったです。昔より痩せて鬼気迫る役柄がピッタリでした(笑)。それと、中国の俳優さんの中では『たまゆらの女』以来すっかりファンになっちゃった孫紅雷(スン・ホンレイ)のトッポいキャラが面白かったです。
 早く香港でDVD出ないかなー。何としてももう一度見て見たいものです。 

 そうそう、監督さんたち3人を含めて舞台挨拶の時の裏話は、香港映画祭の宣伝を担当したFREEMANさんの電影宣伝自由人Blogここに詳しいです。是非

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【2007/11/03 12:18】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(17) | page top↑
「出エジプト記」 2度の監督ティーチイン
東京国際映画祭が終了してから緊張の糸が切れたのか(ということにしておきましょう)、眠くて眠くて毎日一日中トロトロ。更新をサボリました

アジアの風で唯二の香港映画彭浩翔(パン・ホーチョン)監督の「出エジプト記」杜峰(ジョニー・トー)監督の「マッド探偵」でした。なんたる濃さ(笑)。なんたるマニア向け(爆)。

最初「出エジプト記」のプレオーダー抽選にはずれましたが、追加発売でようやく2度目上映をゲットのギリギリセーフでした。観ることができてよかった

では、2度のティーチインを総合してお伝えしましょう。
そしていつの日か日本で公開の時(来るのか?:苦笑)の予習材料として、どうぞ保存しておいてください(笑)。

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 毒気に当てられたか、写真は全部ピンボケ 

20071102191339.jpg ★冒頭の謎のシーンについて
自分(監督)の父は昔パートタイムの警官だった(monical註:香港の警察官は公務員としての警察官と副業で夜間だけ警察業務をしたりするパートタイム警察官がいます)。子供のころに聞かされた話がずっと記憶に残っていた。その話とは「警察官が夜になるとダイバーの格好をして容疑者を殴る蹴るの拷問をする。そのことを容疑者が訴えても裁判官は“ダイバーの格好をした警察官だって?”と信じてくれない」というもの。 

★女性だけの殺人集団という発想について
ひとつ目は上記の警察官の話と同じく、あまりに奇想天外すぎて、もし事実だとしても誰も信じない。ふたつ目は学生のころ、男は絶対しないのになぜ女性はトイレに誘い合って行くんだろうというのが心底ギモンだった。もしかして男に聞かれちゃまずい相談をトイレでしているんじゃ?と思ってた。確かに世界的に男性の事故死の方が女性より多いという統計が出ている。絶対怪しいと思う(笑)。
エリザベス女王のアップから入ったのは、彼女は“女性がコントロールすること”の象徴。それからこれは97年、返還前のお話ですよ、という意味。
            
「あまりにバカバカしいことは真実でも信じてもらえない」という話にしたかった。 

★なぜ「出エジプト記」というタイトルなのか。
モーゼがイスラエル人を率いて脱出するという聖書の話が「出エジプト記」。人生では誰もが“リーダー(二回目には英雄)”を欲している。 (註:誰かが導いてくれれば行動を起こせる、組織に導いて欲しい、というニュアンスでした)
つまりこの作品では“導く人”と“導かれる人”を描き、このタイトルは“行くべき道”を表している。実際には結局他らも“妥協する人々(長いものには巻かれる)”だった、という話になったが。

この作品では“男さえいなければ、世間のリーダーが男じゃなかったら”というのが女性たちの考え方。

★蘓霾検淵献燹Ε愁ぅ泪鵝砲登場がその意味は・・・
身障者という彼の役は任達華(サイモン・ヤム)にメッセージを送る役だった。サイモンは最初特に気にかけないが、女性殺人集団の疑いを持ち始めた時彼も被害者かも!と思い至る。

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★サイモン・ヤムとアイリーン・ワンのカラオケシーン中年になって突然若い恋人が出来て舞い上がってしまい、嬉しくて仕方ない、というのを表現するのにカラオケが適していると思った。サイモンは聞いてのとおり歌が上手くないので練習してもらい、逆にアイリーンは上手すぎるので下手に歌ってくれと頼んだ(註:アイリーンは全然ヘタに歌いませんでした)
歌っていた曲はミリアム・ヨンのヒット曲「小城大事」。カラオケ大賞を取った曲で、香港じゃ誰もが歌っている。(註:2004年の楽曲)

★冷たいピアノの音(音楽)を多用したわけ
※「嫌われ松子の一生」で気に入ってもらって監督からオファーが来たという音楽担当のガブリエル・ロバートさん曰く、この作品にノイジーな音は好ましくない。極力飾りを省くつもりでピアノとチェリスタ(これも弦楽器)を使った。画面の冷たい色を反映する音作りをした。
※監督曰く「予算的なこともあったし」

【おまけ】 ★杜汶澤(チャップマン・トー)と作った“不是兄弟”という会社の動向は?  
すべての作品を“不是兄弟”で製作しているわけではない。
実はそちらでは2日前(10/19)に自分の短編小説集をオムニバス映画にした作品を完成させてきた。(註:《破事兒》)チャップマンの全裸シーンもあります。

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【2007/11/02 19:17】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(6) | page top↑
「出エジプト記」 @六本木TOHOシネマズ
 ご無沙汰しました(笑)。
コーフンも冷めた今ごろ映画祭リポートを書いても皆さんの興味が半減してることは十分知りつつ(爆)、あれこれたまった雑事に追われておりました。
 このブログは自分の記録のためでもあるので、しつこく感想を残していきます。しばらくおつきあいください。

20071031223617.jpg 【出エジプト記】
 カラー/94min./35mm/中国語
 監督:パン・ホーチョン
 プロデューサー:スタンリー・トン/パン・ホーチョン
 原作:パン・ホーチョン

 (C)2007 Making Film Prodcution Limited. All Rights Reserved
 脚本:パン・ホーチョン/チェク・ワンチー/ジミー・ワン
 撮影:チャーリー・ラム
 美術:マン・リムチャン
 編集:スタンリー・タム
 音楽:ガブリエル・ロバート
 出演:サイモン・ヤム/アニー・リウ/ニック・チョン/アイリーン・ワン
 物語:「AV」(2005年製作)などでTIFFお馴染みのパン監督の新作。女子トイレ盗撮男の捜査から、ある“組織”の巨大な陰謀がうっすらと浮上しはじめる…。サスペンスフルな雰囲気も秀逸!(以上、公式サイトから転載)


はっきり言って映画より監督のティーチ・インが面白かったという印象(爆)。が、その監督の話をふまえてもう一度観たら“スルメ映画”(観れば観るほど味がある)であるに違いありません。女性より男性にウケがいい内容じゃなかったかとも思います。monical的には、今までの作品のように(《イザベラ》以外)もうちょっとクスッと笑える場面が多いほうが好みだったりして。

 2度目のティーチインで「冒頭のシーン、どうして新聞紙の上から金槌で殴ってるんですか」というアホな質問をして「日本のケーサツはそういうことしないんですか」と監督に驚かれてしまいました(汗)。日本のテレビドラマで警察ものを見ても、そういうシーンって出てきませんよね…(笑)。

 とにかくあの冒頭のわけのわからんシーンエリザベス女王の写真〜ダイバーの格好をした“警察官”(ということはティーチインで判明)〜殴られている中東の人(これも“出エジプト記”つながりとあとで気づき)〜その彼が逃げても逃げても金槌で殴られ〜・・・これらがシュールすぎて、正直一瞬引いたのでした。はは。
 だからタイトルのあと、まともなお話が始まった時には心底安心しましたっけ。てっきり張家輝(ニック・チョン・カーファイ)は主役級で最後まで出るのかと思っていましたが、意外とあっさり(笑)。でも彼の「死んだ男性のかなりの割合は女たちに殺されている」という妄想は監督のこの作品の思いつきの鍵を表現しているんだろうなーと思いました。

 それから任達華(サイモン・ヤム)。杜峰(ジョニー・トー)作品の常連で、しかも先に「鐡三角」を見たからでしょうか、ジョニーさんテイストを引きずったキャラに見えてしまって…。昔は色魔とかジゴロとか(笑)セクシー系の役が多かったサイモンが、ジョニーさんのお陰でちょっと変人風の中年男キャラが定着してしまい、その意味ではせっかく違う監督なのだから思いっきり違う演技を見せて欲しかった気もします。

 それにしても、あーお懐かしの温碧霞(アイリーン・ワン)とのカラオケシーンは、なんともいえない味わいで面白かったですねー。監督曰く「彼の歌はお世辞にもうまいとは言えない。逆にアイリーンはうますぎるのでヘタに歌ってもらった」そのバランスの妙(爆)。

 いろんな意味で香港の人にはわかるだろう感覚が、日本人のmonicalにはちょっと難しかったです
 興味深い2度のティーチインの模様は明日夜にアップの予定。 

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【2007/10/31 23:10】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(8) | page top↑
東京国際映画祭 閉幕
長いような短いような、年に1度のお祭り東京国際映画祭が本日幕を閉じました(ってまだどこかで何かやってるかな?)。どちらさまもお疲れ様でした。右往左往しましたが、終わってみれば寂しいものですね。

 “東京 サクラ グランプリ「迷子の警察音楽隊」 (エラン・コリリン監督)。会場で配られていたデイリーニュースでも圧倒的に評価が高かったので納得です。観ていませんが、観た人はみな褒めていました。(賞金:5万米ドル)

その他の賞は以下のとおりです。(公式サイトより転載)

20071028192534.jpg 審査委員特別賞 賞金:2万米ドル
  「思い出の西幹道(仮題)」 (リー・チーシアン監督)


(C)2007 China Film Corporation & Wako Company Limited 

最優秀監督賞 ピーター・ハウイット監督「デンジャラス・パーキング」

最優秀女優賞 シェファリ・シャー「ガンジー、わが父」

最優秀男優賞 ダミアン・ウル「トリック」

最優秀芸術貢献賞 「ワルツ」(サルバトーレ・マイラ監督)

観客賞 「リーロイ!」(アルミン・フォルカース監督)

20071028191549.jpg 最優秀アジア映画賞 賞金:1万米ドル
  「シンガポール・ドリーム」(イェン・イェン・ウー監督、コリン・ゴー 監督)


(C)Media Luna Entertainment
アジア映画賞 スペシャル・メンション
  「ダンシング・ベル」(ディーパク・クマーラン・メーナン 監督)

日本映画・ある視点 作品賞 「実録・連合赤軍―あさま山荘への道程」(若松孝二監督)

日本映画・ある視点 特別賞 「子猫の涙」(森岡利行監督)

黒澤明賞 賞金・10万米ドル
 クイーンズゲイト男爵パットナム卿C.B.E.(デヴィッド・パットナム)

毎年受賞作に限って観てないということが多かったのですが、今年は「シンガポール・ドリーム」「思い出の西幹道(仮題)」も観ていたので、ちょっとばかり驚きました(笑)。両方とも受賞に足る作品でした。前者は脚本が素晴らしく、後者はカメラが素晴らしかったです(レポート間に合わずスミマセン)。

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【2007/10/28 19:34】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
「ヤンヤン 夏の思い出」 @シアターコクーン(書きかけ)
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monicalの東京国際が終わりました。
娯楽性の強い香港映画で幕、というわけにはいきませんでしたが、映画祭期間中初めての雨模様は、ヤン監督を偲ぶにふさわしい静かな閉幕となりました。
まだ監督が亡くなって4ヶ月。登壇した主演のウー・ニェンジェンさんが「今にもアメリカから彼が電話をかけてきそうな気がする」と語った時には不覚の涙。
実はずっとmonicalの1つおいた隣で観ていたのでした。 続きは後ほど。@渋谷のカフェ
【2007/10/27 19:28】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
「タイペイ・ストーリー」 @シアター・コクーン
20071026205556.jpg 『タイペイ・ストーリー』 (青梅竹馬)
 カラー/110min./35mm/中国語 
 監督:エドワード・ヤン
 脚本:エドワード・ヤン/チュウ・ティアンウェン/ホウ・シャオシェン
 撮影:ヤン・ウェイハン
 編集:ヤン・ワンチー/ソン・ファンチェン
 出演:ホウ・シャオシェン/ツァイ・チン/ウー・ニエンジェン/コ・スーユィン
 Photo by: Chinese Taipei Film Archive
物語:台湾ニューウェイブの両雄、ヤンが監督し、ホウ・シャオシェン(侯孝賢)が出演した1本。(以上、公式サイトより引用)


6月29日、結腸がんからくる合併症で台湾ニューシネマの旗手、楊徳昌(エドワード・ヤン)監督が亡くなりました。享年59歳。今回観たのは《エドワード・ヤン監督追悼特集》で組まれた5本のうちの1本です。85年製作でヤン監督にとっては長編第2作で、85年ロカルノ映画祭審査員特別賞を受賞したそうです。ってことは、この記事を書くのに今知ったことで(苦笑)。
 “台湾ニューシネマ”は香港の“香港ニューウェーブ”、フランスだったら“ヌーヴェルヴァーグ”に相当する写実性を重んじ社会問題を問いかけた非商業映画運動を指します。だから“太陽のように明るい”作品は殆どありません。
 この作品が提示するのは、若者たちの心の彷徨。過去の思い出ばかりに執着する男(ホウ・シャオシェン)とアメリカ生活を夢見る女(蔡琴/ツァイ・チン)の間に吹く隙間風…。
 22年も前の作品なのに全然古く感じません。若者の抱える悩みはいつの時代も同じということもありますが、やはり何と言ってもそれをフィクションで表現する監督の手腕以外の何ものでもないと強く感じました。

 さて。
 この作品をきっかけにして監督と主演の蔡琴は結婚(後に離婚)。蔡琴と言ったら『インファナル・アフェア』で、梁朝偉(トニー・レオン)と劉華(アンディ・ラウ)がオーディオショップで聴くあの曲を歌っている人です。
 彼女と侯孝賢さんは最初からそのつもりで観たので驚きませんでしたが、途中“ヤンさん”役で監督本人も登場。“ヤンさん”じゃなかったら気づかないくらい若くてふっくら(笑)。他に何人も「なんか、どっかどこかで見たことあるようなー」という人々に遭遇しましたが何一つ判明していません(笑)。もやもやします…

 映画の中身とは別に、妙に納得したことがありました。音楽です。ディスコのシーンが登場するのですが、かかっていた曲は“フットルース”。踊っている若者たちの踊りのセンスがいい・・・特に蔡琴のダンスはすばらしかったです。やっぱり香港とはそもそもの土壌が違うんだよなーと変な感心(笑)。80年代の香港のディスコなんて、ろくにまともに踊ってる人もいなかったし洋楽よりも圧倒的にカントン・ポップス(爆)←踊りにくいことこの上ナシでした。・・・あれ?映画と現実がごっちゃになってるmonical(爆)。

 それと・・・うすうす気づいてはいましたが、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)さんは足が長い、というか腰が高い(笑)。若いころはスリムなのでハッキリ確認できました。

 主人公たちの男女の心のすれ違いは、monicalに遠い昔の同じような痛みをチラリと思い出させました。日本の若い人たちにも是非こんな秀作を観て欲しいなぁ。ちっとも楽しくないんですけどね。あ、でも喧嘩の火種になる可能性もあり(苦笑)。

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【2007/10/26 22:10】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
香港映画祭opening&「鐡三角」@オーチャードH
※本文を追加し、写真も一部編集しなおしました。

20071024075223.jpg 会場のBunkamuraオーチャードホールに来られなかった方のために、とり急ぎ写真を。中途半端なデジカメ&腕なので、ろくな写真じゃなくて…(汗) ※小さい写真はクリックすると少し大きくなります。
とにかく7人が7人とも、ビックリするようにゴキゲンで大変楽しい舞台挨拶だったのでした

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【10/26 本文追加】
 皆さんからのコメントにもあるように、オーチャードホール前のレッドカーペットはなにしろ“長さ”がないもので7人の滞留時間は短いわ、プレスが正面に陣取っているのでファンからは全然見えないわのお気の毒な状況でしたね。monicalが2時半に設営状況を見に行った時、すでに50人以上のファンが集まっていたのに。白のストレッチリムジンから降りてきたのは徐克(ツイ・ハーク)、林嶺東(リンゴ・ラム)、杜峰(ジョニー・トー)の3監督と「鐡三角」主演の古天樂(ルイス・クー)。引き続き黒のリムジンから「男兒本色」の主演:謝霆鋒(ニコラス・ツェー)、房祖名(ジェイシー・チェン)、余文樂(ショーン・ユー)の3人。ごちゃごちゃと(笑)サインボードの前で団子になってサインを済ませたあと、俳優4人は隅っこの方で香港のテレビ局のインタビューがメインになってしまって、スチールカメラマンにはお尻を向けっぱなし。だったらムービーのカメラを真正面に据え付けてほしかったです(殆どファン感覚の文句:笑)
 monicalがいちばん興味津々だったのは、やはり彼らのバラバラなファッションだったりしました(笑)。なんとなーく想像どおりで ハハ。ひときわクールじゃないルイスの赤いタイ(爆)。なんか、かわいかったですー。

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 舞台挨拶ではまず監督3人とルイスの「鐡三角」チーム。徐監督と杜監督は日本式の舞台挨拶慣れしていますが、林監督はもしかしてお初?(昔ファンタで来日したりしたかなぁ:失念)。初めてナマでみる林監督は、去年の譚家明(パトリック・タム)監督のごとく、クリエイターというよりどこかの企業の重役さんみたいでした(笑)。レッドカーペットでは表情が固かったので余計そう感じたのですが、舞台挨拶ではニッコニコ、コメントもお茶目で嬉しかったです。はっきり言って3人とも酔っ払っているのかと思いました(真偽不明)。 

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 monicalはてっきり3人の監督のオムニバスになっていると思っていたのですが(勉強不足:汗)、1本を1/3ずつ受け持ってリレーしていったので、どこからがどの監督か(マニアにしか)判らない仕組みと判明。
 30年来の親友である3人、言いだしっぺのアイデアマン(ありがち:笑)は徐監督で、彼が林監督に電話し、林監督は杜監督に連絡を取り。結末と後期製作(ポスト・プロダクション)の担当は杜監督なので、徐・林両監督が完成版を観たのはカンヌだった、という話を杜さんが暴露しちゃいました。 
「演出の変わり目がもし判らなかったら、わかりにくい部分が僕だと思っていいと思う」と林監督。
 キャスト代表で登場したルイスも「こういう作り方は滅多にないのでずっと次のパートで人物の展開はどうなるんだ?と現場で議論に花が咲きました」  
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 あ、忘れていました。開会式の常でお偉いさんのスピーチがあったわけですが香港貿易代表部東京代表の祝彭婉儀(ジェニー・チョク)女史の次に登場したのが、なんと寰亞Media Asiaの総帥・林建岳(ピーター・ラム)。彼は香港電影商会会長という立場で来場。香港映画産業の実際のトップと言っても過言ではない人なのに、すごーく地味に真面目に「香港映画と観光産業の関わり」についてアピールしていました
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 左:祝彭婉儀 その隣り:加納國雄香港政府観光局日本地区局長 右:林建岳

 「鐡三角」チームの次にはお待ちかね「男兒本色」の3人の登壇です。 ニコラスがあまりにフツーにスター然としていて、かつて“オレさま”とか言われていたのがウソのようでした(子供が生まれたという紹介の時ですら、はにかんで“それはここでは関係ないと思うんだけど…”と穏やかリアクション)。ある意味拍子抜け(笑)。最後の深々とお辞儀して舞台を去る姿なんて、ハタチそこそこの時には想像もしていませんでした(爆)。コメントは過去のアクション映画におけるコメントと同じなのはちょっとねー=「アクションはどれもベスト。みどころ満載の素晴らしい作品です」
 ジェイシーはこれが日本での初お披露目。ちょっと緊張した風情も初々しかったし、その割にはみるみる会場の雰囲気に馴染んでドゥーワップdoo-wopのおふざけ(最初の写真)を思いついちゃったりするところなんざぁ“さすがカエルの子やね”と感心しました(笑)。
 ショーンもいつもどおりの優等生コメント。「この3人で共演できたということが事件。ラスト近くの悲劇で怒りと悲しみを表現するシーンが難しかった」

 そしてようやく7人全員が舞台中央に並んだわけですが、“男児組”がインタビューされている間、“鐡四角組”はまったくそれを聞いてなくて、舞台の後ろの方で雑談タ〜イム(爆)。それが実に楽しそうだものだから、かなりの観客がそっちに目が釘付けだった模様です(みなさんのコメントより)。かく言うmonicalもそっちに気を取られて、若手スターくんたちの写真をあまり撮りませなんでした(汗)。

 さて、ここからが“楽しい舞台挨拶”の真骨頂。司会者から“香港のいいところ”や“香港で訪ねるべき場所”を聞かれてまともな答えをした人は皆無
 あとで政府観光局の方に「あれじゃあ、全然香港観光のPRになりませんでしたよねー」とお話したら「いえ、あれでいいんです。香港映画ともっと好きになっていただくことが観光につながりますから」という“空気読めてる”お言葉。じつに香港的(笑)。

 最初のうちは写真を撮りながら必死にメモもとっていたのですが、いつのまにかノートは真っ白(爆)。観客と一緒の気分で楽しんでしまったmonicalなのでした。翌日「男兒本色」の上映の時、加納局長に「いちばん前のど真ん中にいらっしゃいましたね」って言われちゃったぁあああ(汗)。  

20071024075320.jpg これはmonicalの想像ですが、他ら全員があそこまで楽しそうにノリノリだったのは、オーチャードホールの規模、そして満場ということにいたく感動していたからではないでしょうか。香港国際映画祭だって、あんな大きな会場はありませんから。しかも観客は99%が日本人なんですから これは間違いなく語り継ぐに値する舞台挨拶でした。30分の予定が平気で1時間近くまで延びても大丈夫だった劇場&関わったすべての人々に感謝します。  

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なんと言ってもイチバンご機嫌だったのは杜峰(ジョニー・トー)監督(左)。こんなポーズは、そうそう見られるものじゃありません。

※作品「鐡三角」の感想は別にエントリーします。

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【2007/10/26 16:38】 | 東京国際映画祭2007 | トラックバック(0) | コメント(33) | page top↑
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