《如夢(Like A Dream)》
【 未公開 2文字】

羅卓瑤(クララ・ロー)監督作《如夢》。
商業娯楽映画ではないので好き嫌いの分かれるところですが、
Monicalはとても気に入りました、と思います。
「と思います」というのは、セリフが北京語と英語なので理解がおぼつかなかったこと、
それでなくても夢と現実とトラウマとがごっちゃになったややこしい物語(笑)で、余計自信がない。
それなのに目はずっと釘付けで展開にドキドキしたからです。
不思議な…とても不思議な味わいの作品でした。
以前呉彦祖(ダニエル・ウー)が「トランスフォーマー」ジャパンプレミアのゲストで来日した時に「難しい文芸ロマンス」と言っていた意味がやっとわかりました

演出がまずかったら、大失敗しかねない難しい本です。
それをここまで美しく仕上げたのは知った名前ずらずらのスタッフ・協力者を見れば納得。
まずプロデュースと脚本と原案が方令正(エディ・フォン)。脚本は監督と共同でクレジットされていました。
美術は奚仲文(ハイ・チョンマン)で衣装が呉里璐(ドーラ・ン)。
協力者の筆頭には冒頭に<strong>張艾嘉(シルビア・チャン)の名が登場、エンドロールでは爾冬陞(イー・トンシン)も。
キャストは中堅のダニエルと未知数の袁泉(ヨランダ・ユアン)…北京ポリボナの女優…。
この2人がほとんど出ずっぱりで、キャストの数はとても少ないんです。
が、まずヨランダの演技がすごい

そしてここで特筆したいのは、ダニエル。
文芸作品なのが残念(興業的には難しそうという意味)なのですが、
これまでの出演作の中でダントツに情熱を持ち、かつ苦労したんじゃないか、その情熱と苦労が見事に報われているのがわかります。
実際、彼もプロデューサーとして名を連ねていました。
いつか話を聞きたいと思いますが、今までとは全く質の違う演技。
これは監督の指導と演出によるところが大きいと思います。
今まではいくつかのパターンがあって、「あ、今回はこのパターンね」という印象がとても強かったもので(笑)。
実際の彼と同じくABC(アメリカ生まれ育ちの中国人)で北京語がおぼつかないという役柄なので、
英語と北京語のセリフが半々(しかもどちらも多い)。
驚いた

彼なりに相当苦労して役作りをしたのではないかと。
そしてラストの北京語の長回しの独白に至っては驚きを禁じえませんでした。
10年前は英語しか喋れなかったのに本当に頭が下がります。(デビュー作「美少年の恋」は丸暗記)
勉強熱心で真面目な性格が丸出しでした(爆)。
この作品を経験した後の演技は飛躍的にどんどん良くなると期待してしまいます。
(実は今まで結構辛口批評だったワタシ:爆)
「美形」が第一義でオファーが来ることを良しとせず、積極的に低予算映画やこういう文芸作品に挑戦する姿勢も真面目の上に○○がつく、みたいな人です、ほんと。
観終わってから思い出したことがあります。
監督の作品で2000年に同じく香港国際映画祭で上映された《遇上1967的女神》に主演したのはたしか日本のRIKIYAでした(英語の作品)。
RIKIYAとダニエルはかつてWOWOWドラマ「李王」で共演しています。
監督はそれを知ってか知らずか。
あ~、日本語字幕でもう一度観て、自分の理解が正しかったか確かめたい~~

118分は決して長くありませんでしたが冷房のせいで体が芯から冷えてしまって

日中はとても暑かったのに気温が下がっていてがっくり。
で、いつもなら地下鉄駅3つ以上歩いて帰るところなのですがバス


バスを降りてサークルKに飛び込んでチンするだけの“酸辣湯”を買ってしまいました。
あ、そういえばサークルKも袋くれませんでした。
さて今日は今回のスケジュールでもっとも過密&過激な一日。
旅行社にホテル代の支払い→フィルマート初日の会場視察:そこで何人かの知り合いの陣中見舞い(笑)
→フィルマートの試写2本と会見2つのやりくりがつかず悩み中
→アジアンフィルムアワードのレッドカーペット取材
→途中で抜けて陳奕迅(イーソン・チャン)の香港コロシアムコンサート。
夜中にホテルに帰ったら部屋の引越し(怒)。
この引越しのせいで予定が狂ってまだ買い物はコンビニでのみという状態です(荷物を増やすと引越しが大変だから)。う~~ん。
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usakoさん
リンクをはっていただければ幸いです。
ごめんなさい、時間がなくて短いコメントで~
宜しいでしょうか
でもこちらは何時も拝見して 色々な情報を教えて頂いています
本当に有難いと思っています
今回の ひこの「如夢」をご覧になった感想に釘付けです
ここ最近は自分のブログで 色々この作品についての情報を載せて
一人でも多くの方に 関心を持って頂きたいと 思って頑張ってきました
しかし 悲しいかな 見に行けません
金像奨に行きたかったのですが 身内に不幸が有り 今は難しい状態です
今回の映画祭のオープニングの記事を今夜更新しようと思っていますが
是非 こちらの記事を紹介したいと思います
勝手ですが宜しくお願いいたします
あいち国際女性映画祭は 世界の女性監督作品だけを取り上げています
ここでなら「如夢」を取り上げてくれないかと期待します
地元なので こんなに素晴らしい作品なら 自信を持って 情報提供に行ってみようと思います